あけましておめでとうございます。ASCAです。
本年もよろしくお願い申し上げます。
お正月、いかがお過ごしでしたか?
私は流産して以来、「お正月=憂鬱なイベント」になりました。
何でって?
・帰省すると親類から「子供まだ?」と聞かれる
↓
新年早々心が病む
という負のループが待ち受けているからですよ・・・。
「全然そんなこと気にならない!」という流産経験者の方もいらっしゃるでしょうが、私は気にして精神的に病んでしまうタイプなので、世間の方々に向けて「こういう事情の人もいるんだな」と知って頂ければ幸いです。
流産した後に「妊娠・出産報告入り年賀状」を読む辛さ
最近は廃れつつありますが、今も年賀状って来ますよね。代わりにあけおめラインが来るパターンが主流でしょうか。
こういう報告入りの年賀状やライン、新年あるあるですよね。
本当はおめでたい報告です。祝福してあげたい気持ちもやまやまです。
でも、ごめんなさい。
今は一緒に喜んであげられる、心の余裕がありません。
流産したからです。自分の子供を亡くしたからです。
妊娠や出産報告入り年賀状やあけおめラインを読む度、私はこういう気持ちになります。
気分は「喪中」・・・返事をする気になれない
年賀状が来たら、返事をするのが一般的な礼儀です。
ただ、流産経験者や流産を繰り返した人からすれば、「返事をしなくちゃ」と思っていても、なかなか返事をする気になれないのも事実です。
私は子供の写真付き年賀状や、妊娠・出産報告ラインを読むだけで落ち込んでしまうタイプなので、初めて流産した3年前から返事をするのをやめました。我ながら「無礼な人間だ」と思いましたが、そうでもしないと自分の心を守れなかったのです。
とはいえ、辛い気持ちをぐっと抑えて、「よかったね」「おめでとう」と返事をする流産経験者も多いかと思います。彼女達のやれきれない気持ちや気丈に振る舞う姿を想像すると、心が痛みます。
***
子供を亡くした身からすれば、もはや気分は「喪中」です。
世間的には流産は喪中に含まれないようですが、個人的には流産や死産も「喪中」の定義に含めてほしいと思っています。大切な家族を失ったことには変わりないので、「たかが流産で喪中?」なんて思わないでほしいです。
とはいえ、流産・死産したことをハガキで報告するのも辛いので、喪中ハガキを出す人は少ないでしょう。私も出したことはありません(だから世間は「流産なんてほぼ起こらない」と誤認してしまうわけですが・・・ジレンマですね)。
帰省先で聞かれる「子供まだ?」
お正月イベントといえば、「帰省」です。実家や義実家に帰省し、挨拶に行く流産経験者もかなり多いかと思います。
流産経験者や不育症患者にとって辛いのが、帰省時に両親や義父母、親類、友達から聞かれる「子供まだ?」です。
過去記事にも書いたのですが、この質問は流産経験者にとって辛いものでしかありません。
とストレートに返事をするのが、本当はいいのでしょうか?
うーん・・・正解や不正解なんてありませんが、新年早々流産や不育症の報告をするというのは、こちらとしてもかなりストレスです。話せば辛い記憶が蘇って、泣いてしまうと思います。
なんて懸念があるので、恐らく多くの経験者は流産報告をしないと思われます。
「子供まだ?」と聞かれたら、「そのうちに・・・」などと返して、場を平和に終わらせようとするでしょう。
無神経なことを言われるのが嫌で、帰省したくない
不育症患者さんや流産経験者の方から、度々聞く言葉です。そして私もその一人です。
帰省すると、「子供作らないの?」と挨拶がてらのテンションで聞かれたり、親類から妊娠・出産報告を受けたりなど、感情を揺さぶられるイベントにたくさん出くわします。それを回避するために、帰省を避ける当事者も少なくないでしょう。
「子供まだ?」という問いかけや、周囲の妊娠・出産報告もグサッと来ますが、これをやんわり交わした後の追撃もなかなかのダメージです。
「実は妊娠してたけど、流産したんだ(しかも何回も)」と伝えたいところですが、やはり言い出しにくいです・・・。
それに、流産や不育症のカミングアウトをしたところで、下記のような無神経な言葉を掛けられると、さらに深く傷つくことになります。
「帰省しない」「年賀状に返事をしない」のは、心を守る方法でもある
私は2017~2019年の3年間で、3回連続流産しました。初めて流産した年から現在まで、一度も義実家には帰省していませんし、妊娠・出産報告入りの年賀状にも返事をしていません。
帰省は「体調不良」とかの理由で避けられますが、出産報告入りの年賀状やあけおめラインは避けられません。
そこで私は「敢えて返事をしない」ことで、次の年度から新年の連絡が来ないようにしました(年賀状は、「昨年返事をくれた人に送る」という人が多いかと思うので)。
その甲斐あってか、今年は年賀状が一通も来なかったです🙌
***
世間的に見れば「無礼者」かもしれませんが、私はこれらの行動を「自分の心を守るために必要なことだった」と考えています。
人によって考え方は違うでしょうが、もし私が友人や親類の立場であれば、
と思うでしょう。あなたのことを本当に大切に想っているからです。
逆に、無理に返事や帰省をして、もし心が壊れてしまったら新年早々大惨事です。そうなっても誰も責任を取ってくれません。「自分の心は自分で守る」のが大切です。
いつか子供を授かった時に、流産の苦しみから解放されたときに、また和やかに再会できればそれで十分。友人も親類も、元気なあなたの姿を見られる日までずっと待っててくれている。
私は、そう思うようにしています。
「流産・死産経験者かもしれない」という気遣いを
という体験をしている方、ご立腹でしょうか・・・申し訳ありません。
ただ、ワガママな話かもしれませんが、相手が「流産や死産をしたのかもしれない」「不妊症や不育症で落ち込んでいるのかもしれない」と一度想像して頂きたいのです。
勿論、「帰省や年賀状の返事をしない=流産経験者や不妊・不育症の人」というわけではありません。しかし統計上、女性の約10人に1〜2人は流産経験者です。不妊症・不育症の人も含めれば、その割合はさらに多くなります。
つまり、妊娠・出産を巡る話題にデリケートな女性も少なくないということを、世間の方々には是非知って頂ければ幸いです。
という当事者の方もいらっしゃるかと思いますが、私はダメージを受けやすいタイプなので、敢えて後者の立場からお話しさせて頂きました。
流産・死産経験者や不育症患者の気持ちに、寄り添ってくださる方が一人でも増えますように。それでは。
コメント