こんにちは、ASCAです。
今回はこのブログを始めた理由の2つめ、
「流産した、とカミングアウトできない女性は多い」という実態についてです。
「流産した」と言えない女性は多い
「100人中、約10〜15人の女性に流産経験がある」
というのは前回の記事でお話したとおりです。
と思う方、いませんか? そうなんです。
「流産しました」と報告できる女性、なかなかいないと思います。
私も言えませんでした。というか今でも。
実生活では、家族と数人の親友、直属の上司にしか報告できていません。
え? 「言ってくれればいいのに」って?
じゃあもし報告を受けたら、どう対応しますか?
そこが問題なのです。
なぜ流産報告をしないのか?
流産報告をしないのには、主に以下の理由があると思われます。
- 赤ちゃんの死を、言葉に出して実感するのが辛すぎる
- 流産の診断や手術による心身の苦痛と悲しみで、報告する心の余裕がない
- 妊娠報告を聞いてお祝いムードの人たちに、「流産しました」と報告して困らせるのが申し訳ない(自分も辛い)
- 「流産した」と報告したら、デリカシーのない言葉を掛けられそうで怖い
- 妊娠中や子持ちの友達に会いたくないし話したくない
私の場合は、↑の全部でした。
特に1回目の妊娠時は舞い上がって周りに報告してしまったので、
余計に撤回が辛かったです。私も泣いちゃうし。
みんな優しく心配してくれたのですが、困らせて気まずい空気に。。
もし妊娠報告をしていなければ、
周りには言いたくなかったです。絶対。
「赤ちゃんの心臓は動いていたのに、死んでしまった」なんて。
流産した人に対する心無い言葉
最近ニュースで報じられた、TBS高畑百合子アナウンサーの流産報告。
びっくりしたり、悲しい気持ちになったりした方も多いのではないでしょうか。
私も衝撃を受けました。
流産したことにではなく、公表されたことにです。
周囲に流産報告するのは、本人にとって非常に苦痛が大きい行動です。
高畑さんは流産を公表した理由について
「無かったことにしたくなかったから」とおっしゃっています。
宿った命を尊重する、素敵な言葉です。
ただ、あくまで私の推測では
- 赤ちゃんの心拍確認ができていたので、周りに妊娠を報告してしまっていたこと
- アナウンサーという公の立場(職業上の理由)
も少なからず関係しているのかな、と思っています。
流産を報告するのはとても辛く、勇気のいる行動だからです。
実際、「流産は経験したけれど身内以外には話していない」
という女性もかなり多いのではないでしょうか。
だって、周囲がどんな反応をするか、どんな言葉をかけてくるかもわからず、
さらに傷つけられる恐れもあるのですから。
実際、高畑さんの流産に関連するツイートをチラ見したところ、
といった、心無い言葉を目にしました。
人としての品性や想像力に欠ける言葉です。正直、不快です。
100人に90人は気遣いの言葉を掛けてくれたとしても、
たった数人のこういう酷い言葉で
流産経験者はさらに傷つけられるんです。
現にツイッター上でも、流産後に傷つく言葉を掛けられた人は多く見受けられます。
流産報告が減る→「妊娠=出産」という世間の認識が強まる
とはいえ人を傷つけるのが趣味な人もいるので
そういう人達にいくら言葉を投げかけても無駄かと思います。
とにかく私が善良な方々に知っていただきたいのは、
下記イラストの実態です。
文章化するなら、
↓
「流産した」と報告するのが怖い
=流産報告をしない女性が増える
↓
周囲の人も流産報告を聞く機会が減る
↓
「流産した人なんて周りにいない」「妊娠したら出産できる」
という世間の認識につながる
↓
さらに流産報告しにくくなる
(以下、無限ループ)
という負のスパイラルですね。
最後に、気遣いのできる素敵な方々に、衝撃的なことを告げます。
実は、これまであなたが気遣うつもりで掛けた言葉が、
流産経験者や不育症の方を傷つけていた可能性があります。
詳しくは次回、
流産した人への「適切な対応」とは?
の記事でお伝えしていきます。
それでは。
マンガ版もupしました。
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